事業のねらいと成果

本事業のねらいと背景

本事業の目的は主に、以下の3つである。
 @ 世界の若者と市民ボランティアパワーで赤目の里山を保全し、自然を豊かにする
 A 週末に地域・都市住民の参加を受入れ、自然を満喫してもらい、サポーターを増やす
 B 参加者と地域住民が自然に交流を深め、地球色の友情・理解・連帯感を育てる

@・Aに関して

参加者がまず、里山とは一体何かを理解し、その上で現代における里山の可能性を含めた重要性を認識し、 里山で今人は何をすべきであるかを考える。 そして、里山保全・自然保護への意識を高め、実際に行動をおこすことを目指す。 参加者一人一人が情報発信源となり、身近な人等に里山について話すことにより、世の中の里山に対する関心、 理解が徐々にではあるが深まることを目指す。
各自が理解を深めるためには、参加者自身がまずは除伐採、炭焼き、椎茸の原木運び等の様々なワークを通して、 実際に赤目の里山を育てる活動に従事することが大切である。
そして、赤目の里山を育てる会、エコリゾート赤目の森、地元住民、 都会に住むボランティアのみなさんとの共同作業や交流を通して、より多くの方々への赤目(日本)の里山、 自然保護への意識を高めたい。また赤目の里山が新しいボランティア、教育等の活動の場となり、 またそれが赤目の里山を育てる会の活動の活発化、赤目の里山の活性に貢献することを目指す。 しいては、日本の里山に対する取り組みへのサポーターを増やしてゆくことに繋がるであろう。

Bに関して

気軽に訪れやすい国際交流の場をつくり、国際ワークキャンプの継続を目指す。 既存の国際交流プログラムには、お客様扱いのセレモニーや、予定を詰めこみ過ぎて自由な交流が生まれる余地が僅かなものも、 少なくない。国際ワークキャンプでは、大勢の住民が様々な形で気軽に参加できる。 共に働き・笑い・食べながら、共通の目標に向けて取り組むので、言葉や文化の壁を超えた交流が自然に育まれる。
こうした人と人のつながりが、遠回りのようでいて最も確実に平和な世界に近づく方法だと信ずる。

ねらい@Aへの成果

1)里山活性化活動「しいたけの原木の管理、第二古墳コース整備」(概算)

作業日			2/24	2/25	2/27	2/28	延べ数
作業者数(人)		8	5	10	8	31
うち地域住民(人)	0	1	2	1	4
作業時間(時間)	2.7	3.6	3	2	11.3

2)歩道整備、草刈等の里山整備活動(概算)

作業日			2/22	2/23	2/25	2/26	2/28	3/1	延べ数
作業者数(人)		13	10	5	11	19	8	66
うち住民(人)		4	2	1	2	5	1	15


作業時間(時間)	6.2	5	3.6	4	7	3.5	29.3

3)エコリゾート赤目の森における活動(道作り、デイサービス、宿泊客への配膳等)(概算)

作業日			2/20	2/23	2/25	2/26	2/29	3/1	3/1	3/3	延べ数
作業者数(人)		4	1	8	3	3	8	1	9	37
うち住民(人)							1		1	2
作業時間(時間)	3	2	3.2	6	2	2.8	7	4	30

■非数値的な成果

里山へのアクセシビリティーの向上

今回の第二古墳コース開通などの歩道整備、トムソーヤ広場の草刈りによって、 たくさんの人が安全に里山に入れるようになったと思う。 特に、長い間使われておらず、消えかけていた第二古墳コースの里道を復活させた意義は大きい。 子どもたちや、デイサービスを利用している高齢者の方々が里山に遊びに来た時、坂や小さな段差に危険があり、 事故が起きる可能性がある。安全面が保たれていなければ、いくら開放し、PRをしても人々は里山に訪れてはくれなくなってしまう。 安全性を保ちつつ、子どもたちや人々が遊べる空間造りを継続的に行っていきたい。

子どもたちへの環境教育

小学生と共に里山の将来像を話し合ったことにより、 身近な自然の問題点を知りその解決へ向かい何をすべきなのかを子どもたち自ら考える機会を与えることができた。

青年の里山保全の知識の向上

赤目の里山を育てる会の方々と直接話をし、里山保全の必要性と実態を聞くことができた。 またそれ以上に、青年たち自身が草刈り機やチェーンソーを握って里山保全活動に従事したことにより、 里山保全とはどういうものか理解を深め、自信を持つことができた。 ここで学んだ知識を生かし、今後自らの周りで行われている環境保全活動での活躍を期待する。

また今回はエコリゾート赤目の森におけるワークも増加した。 以前は宿泊施設の仕事は里山保全活動ではないとのことから、ワークキャンプとして積極的には取り組んでいなかった。 しかしこれは、里山を守るために作られた施設で、里山保全に必要な資金をまかなうというのも目的の1つである。 こうした事業を行うことも、里山を保全する1つの手段であるということを、ボランティア達は身をもって学ぶことができた。

日本古来の景観の復活

クヌギ林の笹を刈り、30年前の日本の代表的な景観であるクヌギ林を復活させた。 ここを訪れ、この景観の美しさを見ることが、里山保全の必要性を感じるきっかけとなるかもしれない。

週末ワークキャンプ開催について

里山の保全には継続した取り組みが必要であり、週末ワークキャンプを開催する意義は大きいと思われる。

今回は週末ワークキャンプも同時開催をし、短期間で多くの仕事をすることができた。 今回参加した参加者が、赤目の里山を育てる会の活動に興味を持ち、継続的に関わっていくようになれば良いと思う。 また、国際ワークキャンプの他に、週末ワークキャンプ自体も継続的に行っていければ効果は上がると考えられる。

ワークの現場指導者の存在

昨年夏のワークキャンプでは、ワークの現場指導者がおらず、不明な点があると作業が中断してしまうことが何度かあった。 だが、今回は山本さん、熊本さんという心強い指導者の方にワークの指導をしていただくことができた。 この事により、ワークの効率が向上しただけでなく、スケジュールの柔軟性やボランティアたちの安全性も大きく向上した。 キャンプリーダーの負担も軽減された。 2週間という長い期間を付きっきりで指導していただくのは指導者にとっては大きな負担になるかもしれないが、 今回のワークの成果を残すにあたり、指導者の存在は欠かせなかった。

リピーターの確保

今回ワークキャンプに参加した、羽鳥祐子と野島省吾は、次回の夏と来年春に、キャンプリーダーとしての参加を希望している。 前のワークキャンプ参加者がリーダーを行うことや、参加者として再度参加することは、 ワークキャンプを円滑に運営する大きな手助けとなる。 また、継続的に関わることで、赤目をよく知り、新たな可能性を提案していくことができるようになると考えられる。 何度も参加したくなるような魅力的なワークキャンプにこれからもしていきたい。

■これまでのワークキャンプの成果を簡単に

* 本事業も含め、合わせて10回の国際ワークキャンプを行い、130人以上の日本・外国からのボランティアと、 のべ約880人の住民が作業に参加した。その結果赤目の里山にツリーハウスの建設、案内板作り、田んぼ作り、 道作りが行われた。毎回訪れるたびに、新しくなっていく赤目の里山を見ていると、今後が楽しみだ。

* ホストファミリーやイベント参加者を名張市近郊の一般の方から募集しており、 幅広く赤目の里山を知っていただける機会となっている。

* 共催者側のイベントに参加することで、里山保全活動を幅広い年齢層に知ってもらう機会となっている。

ねらいBへの成果

■非数値的な成果

子どもたちの国際理解

毎回恒例となっている小学校訪問を通じ、子どもたちが世界の青年たちと交流を持つ機会を提供することができた。 言葉は通じなくても、スポーツなどで十分交流は可能であった。 このような機会を通じて、子どもたちと他の国との距離感が縮まり、互いの文化を理解しあうきっかけとなれば良いと思う。

世代を超えた交流による刺激

また、赤目の里山を育てる会ではデイサービス事業を行っており、利用者の方々がたくさんいらしている。 このような環境を利用して、今回はひな祭りを一緒にやらせていただき、交流をすることができた。 普段は行う機会の少ない世代を超えた交流により、青年たちも高齢者の方たちもお互い刺激しあうことができた。

新たな参加者の呼び込み

今回新たな試みとして、多くの住民の方々に赤目の森を訪れてもらい身近な自然の良さを知ってもらおうという目的で、 里山フェスタを企画した。 参加者は2人と効果は小さかったが、国際ワークキャンプにおいて住民を呼び込む活動の第1歩を踏み出したという点は大きい。 これを次回以降継続して多くの住民の方々に参加していただけるようになることを望む。

週末ワークキャンプという形で、NICEからの日本人ボランティアを受け入れることで、 青年たちが気軽に国際交流を行える良い機会となっている。

日本の伝統的な文化・生活様式の継承

この半世紀における経済成長、技術の進歩、欧米化の波と共に日本の生活は大きく変化し、 今では日本古来の文化や生活を知る機会が減少している。 このワークキャンプを通じて、薪を使った暖房や調理、しいたけの収穫、春の山菜の試食、ひな祭り、みそ作り、日本料理など、 この数十年で失われつつある文化や生活様式を継承するきっかけとなった。 初めは外国人に日本の文化を知ってもらう目的で行われたものも、日本の青年たちには新鮮であったということも多い。

課題・問題

■作業の内容

赤目の里山を育てる会の事業が拡大すると共に、ワークキャンプで扱う作業の内容も多様化してきた。 山の中へ入っての実質的な里山保全活動だけではなく、宿泊に来るお客さんに里山の良さを知ってもらうこと、 デイサービスを利用している高齢者に安らぎの環境を与えること、視察に来る方に赤目を学んでもらうことなど、 これらの事業も里山を保全していく方法の1つだということで赤目の里山を育てる会は取り組んでいる。 またこれらの事業の収入があるからこそ、ワークキャンパーは質の高い宿泊場所と食事の提供を受けることができるのである。 したがってワークキャンプとしても、宿泊客の配膳の手伝いやベッドのシーツの片付け、 デイサービス事業のための道づくりなどに取り組んでいる。

それに対して、参加者は里山保全活動に参加するということで、山の中でのワークを想定してくるケースが少なくない。 ここでワークの目的の説明が不足してしまうと、自分たちは里山保全という公益事業をしに来たのに、 宿泊施設など営利目的の仕事をさせられているという誤解が生じてしまう恐れがある。 そのようになった場合、ワーク全体の士気や能率も大きく下がることが予想される。 こうした誤解を招かないため、リーダーはワークの目的を的確に説明しておかなければならない。

■デイサービス利用者の方々との交流

昨年の春に始まったデイサービス事業もこの春で1年を迎え、事業の利用者の方も増えてきた。 週に4日間はデイサービスを行っている。 しかし、今回のワークキャンプでは、みそ作りとひな祭りの2回しか、キャンパー全員と交流する機会を得ることができなかった。 ワークキャンプ自体にも福祉的な要素をもっと盛り込み、デイサービス利用者の方々との交流の機会を増やすことも今後考えられる。 その場合、里山保全活動とのバランスも重要になってくる。

■住民の参加

里山保全のような、継続的な作業が必要な活動では、地域住民の人々の参加が不可欠である。 しかし、今回のワークキャンプでは、地域の方々の作業への参加は、ワーク指導者の方を除いては無かった。 これはワークキャンプ開始当初からの課題であったが、それを改善するため、 前回からはイベントを開催して地域の方々に来ていただくきっかけ作りをはじめた。 今回も住民の方々に赤目の里山を知ってもらうため、里山フェスタを開催したが、参加者は非常に少なかった。 今後もこうした取り組みを継続すると共に、次回からはイベントのPR活動にもさらに強く取り組むのが必要である。

■ルール決め

参加者は2週間の内容を結構細かく知りたいと思う。 なので、ある程度のスケジュールを初日に伝え、変更はそのつどお知らせしていくと良い。 掃除の日や買い物の日は、最初に決めておいても良いと思う。 また、お金は一日いくら使えるなどのことも、ある程度伝えるべきだと思う。 リーダーと会計だけが知っているだけでは納得がいかないだろう。

細かくルールを決めるべきではないが、参加者の知りたいことやこちら側としても守って欲しいことはしっかり決めるべきだ。 ルールを決める時は、理由をハッキリ言うことが重要だと思う。

提言と今後の構想

自然環境に対する意識は年々高まってきていると思う。 また、エコツアーやエコツーリズムなどの自然の中に自らが入って、それに親しむという動きもさかんになった。 高齢者にかかわらず、若い年齢層にもそれは広がっている。 そのような環境になってきたからこそ、人々が気軽に入れる自然を確立していくべきだと思う。 大人も子どもも、皆が楽しめる場所の提供や、環境ボランティアを通してのリーダーの育成などが必要だろう。 名張にある赤目の里山に関しては、だんだんとそれらが定着しつつあるといえる。

しかし、もっとたくさんの人々に知っていただくためにも、社会的なPR活動や、エコリゾート側の経営も重要な課題だといえる。 デイサービス事業も赤目の里山を育てる会の中核的な事業となったことで、ワークの内容も今後変化していくべきだろう。 子どもからお年寄りまで、誰もが親しめる環境を作っていくことが、新しい里山に生まれ変わる第一歩となるだろう。

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